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【復興の架け橋(下)】五輪・ラグビーW杯 ギリギリの中で「夢」を誘致

岩手県釜石市で開かれたラグビーW杯の大会ボランティア向けのオリエンテーションに参加した市民ら。W杯は津波で打ちのめされた街に立ち上がる力を与えた=2月16日(大渡美咲撮影)
岩手県釜石市で開かれたラグビーW杯の大会ボランティア向けのオリエンテーションに参加した市民ら。W杯は津波で打ちのめされた街に立ち上がる力を与えた=2月16日(大渡美咲撮影)

 「周りでやりたいという人はいないし、私も迷っています」

 2月19日に福島県南相馬市で開かれた、東京五輪・パラリンピックの競技開催地で観光や交通案内を担う「都市ボランティア」の説明会。参加した女性(47)は、こう打ち明けた。

 東京電力福島第1原発事故の影響で、今も約4万3千人が避難生活を送る福島県のボランティアの募集定員は1500人。最終的に2千人以上から応募があったが、一部が帰還困難区域となっている同市の説明会に出席したのは、女性を含めてわずか7人だった。

 「除染のスケジュールを見ても、ペースを五輪に無理やり合わせているように感じる」。第1原発が立地し、住民約1万1千人が県内外に避難している同県大熊町の志賀秀陽・復興事業課長は、国への不信感をあらわにした。

 同町は、放射線量が低減化しているとして今年4月にも避難指示の一部が解除される見通し。だが、昨年行われた住民意向調査では「戻らない」が約6割。「戻りたい」は約1割にとどまった。

 津波で流された町並みが徐々に復旧する一方、今も先の見えない生活を送る人々がいる。被災地には、五輪への“違和感”が静かにくすぶっている。

×  ×

 「ラグビーをしている場合か」「街の復興が先だ」

 津波で1千人を超える死者・行方不明者を出した岩手県釜石市。今年9月から日本で始まるラグビーワールドカップ(W杯)の開催地に名乗りを上げたとき、市民からは反対の声が相次いだ。

 誘致のきっかけは、かつて同市に本拠地を置き、ラグビー日本選手権を7連覇し「北の鉄人」と呼ばれた新日鉄釜石の存在だった。現在はクラブチーム「釜石シーウェイブス」として活動を続ける。

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