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【経済インサイド】富士通「AI審判」の勝算は 目標1千億円、東京五輪にも

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 現時点で同システムが対応できる競技種目は、全10種目のうち男子のあん馬・吊り輪・跳馬、女子の跳馬・平均台。東京五輪では、この5種目の採点支援に用いられる。

 ただ、まだ対応できない段違い平行棒や鉄棒は選手と補助者の3次元データを区別する難しさがあり、床運動も広い範囲を動き回る選手の動きを捉えることが今後の開発課題という。

 国際体操連盟は、同システムを2020年までに競技人口が多い30カ国へ広げたい考え。24年には全10種目に対応させ、加盟146カ国への拡大を目指す。

 渡辺会長によると、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長も「他の競技にも活用を広げ、スポーツ界全体の発展につなげてほしい」と期待しているという。

 ■富士通復活の試金石

 一方、富士通が狙うのは関連マーケットへのさらなる展開だ。日本のスポーツ産業の規模はGDP(国内総生産)の1%に当たる約5・5兆円、米国では同3%の約50兆円に上る。すでにフィットネス業界などから関心が寄せられているといい、高齢者の健康維持や若者に人気が高いダンスパフォーマンスなど、同システムを活用できそうな領域は広い。

 業績が振るわない富士通はここ数年、カーナビやパソコン、インターネット接続、携帯電話と個人向け事業を矢継ぎ早に切り離し、主力のITサービスに経営資源の集中を進めてきた。「保有するIT技術を新領域に適用して新たなビジネスモデルを築く」という田中社長の経営方針の上で、採点支援システムの収益化は一つの試金石となる。(経済本部 山沢義徳)

                ◇

 【体操競技】 男子は床運動・あん馬・吊り輪・跳馬・平行棒・鉄棒の6種目、女子は跳馬・段違い平行棒・平均台・床運動の4種目。国際体操連盟が公認する大会は、国際大会規模で28、各国の全国大会規模で935ある。これらの大会に加え、加盟国が持つ176カ所のナショナルトレーニングセンターなどが採点支援システムの主なターゲット市場となる。

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