「連帯」で発展途上国の強化支援 五輪開催国として初の試み

東京五輪
日本国内で練習を積むカルロス・ユーロ。アジア大会に母国の代表として出場する=8日、東京都北区(宝田将志撮影)

 2020年東京五輪の開催国・日本で世界初の試みが進んでいる。国際オリンピック委員会(IOC)と日本オリンピック委員会(JOC)の連携により、発展途上国の選手を日本に招待・強化するというもので、一部選手は18日開幕のジャカルタ・アジア大会に登場する。

 この試みは「オリンピックソリダリティ(連帯) 東京2020特別プログラム(OS)」。日本以外の選手の強化支援を通じ、国際的なスポーツ貢献を目指すものだ。

 選手を受け入れる期間は原則3年間の「長期」か2週間程度の「短期」。IOCに入る五輪放映権料やJOC予算で、費用の一部をまかなっている。

 JOCによると、昨年9月の開始以来、長期で13カ国・地域から6競技の19人、短期でイランの空手チームを受け入れた。各国への指導者派遣も行っており、アルゼンチンには卓球の指導者を送っている。

 18日開幕のアジア大会に出場するのは、フィリピンの体操男子代表、カルロス・ユーロ(18)。

 もともと、フィリピンでコーチを務めていた釘宮宗大氏(34)との縁もあり、高校2年の16年に来日。2人で同居生活を送りつつ、朝日生命体操クラブに在籍し練習を積んでいた。釘宮氏が高校の学費を一時、立て替えるなど苦労もあったが、今春からOSで年間数百万円の支援を受けられるようになり、状況が好転。現在、帝京大で日本語を学びながら東京五輪出場も目指す。床運動や跳馬では、国際大会で日本代表選手より上位で表彰台に立つほど力を付けている。

 ユーロは「2年後はイメージできないが、もっと技をできるようになりたい」と意気込む。釘宮氏は「彼の活躍がフィリピン体操界の発展のきっかけになれば。モデルケースとなり、『夢』になってくれたらうれしい」と話している。(宝田将志)