【北川信行の蹴球ノート】紙面に載らなかった2つの「頂上決戦」…京都とINACの未来

22、23日は2つの「頂上決戦」に注目していた。残念ながら、紙面にはそのうちの1試合のスコアがたった1行載っているだけである。だが、今後のことを思えば、それなりに意味のある試合ではなかったかと思うので、紹介したい。
一つは、23日にデンカビッグスワンスタジアムで行われたJ2第15節のアルビレックス新潟-京都サンガ。アウェーの京都が後半13分に川崎颯太が挙げたJリーグ初ゴールを守り切り、1-0で勝って連続試合無敗を10試合(9勝1分け)に伸ばし、今季初めて首位に立った。
もう一つは、22日にノエビアスタジアム神戸で無観客開催された女子プロ、WEリーグのプレシーズンマッチ。ホームのINAC神戸レオネッサが守屋都弥と菊池まりあの得点により、三菱重工浦和レッズレディースを2-0で下した。昨季のなでしこリーグ1部を制したのが浦和で、INAC神戸は同2位。今回のプレシーズンマッチは、9月に開幕する新リーグの行方を占う大一番だった。
戦う「狩人」の集団に変貌
まずはJ2の首位交代劇から振り返る。
京都は今季就任したチョウ・キジェ監督が掲げる「HUNT(ハント)3」が徐々にチームに浸透している。「HIGH INTENSITY(高い強度)」「ULTIMATE(究極)」「NEWBORN(新生)」「TOUGH(タフ)」の頭文字をつなげた言葉で、1月に行われた新体制発表で、チョウ監督は「勝点3を待つんじゃなくて狩りにいく、奪いにいく」と説明していた。