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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】この親にしてこの子あり

 テレビを見ていて、化粧品のコマーシャルのときに「これ使ったら、なんだか、びっくりするくらい肌に潤いが出て…。うれしいです」と女性がしゃべったりする。

 そのとき、テレビ画面の隅に、「個人の感想です」というテロップが入る。必ず入る。あれは、入れなきゃいけない決まりがあるんだろうなあ。

 じつは、あのテロップを見るたびに、思い出す男がいる。学生時代の同級生で、これは本人が実名を書いていいというので書くのだが、小神野寛宗(こじんの・かんそう)という男がいるのである。そう、「個人の感想」と同じ読み。

 最近は、近所の寄り合いがあると、必ずコントをやらされるという。

 まず、おばちゃんが出てきて、「あたし、ついこないだも、娘と歩いていたら、姉妹ですかと言われちゃって…。そんなに若く見えるかしら。うふ」と、一発かます。

 そこへ、彼が登場して「小神野寛宗です」と、まるで自己紹介のように言う。町内会は、どっとわく。

 その彼から電話がかかってきて、「井崎、お前は競馬の予想をしゃべっているとき、これで堅いですなんてよく言っているけど、画面に、個人の見解です、的中を保証するものではありませんとか、そういうテロップを入れる必要はないの?」と言う。

 そこで、その必要はないんだよと教えてやった。1980年、漫才コンビのツービートが「赤信号、みんなで渡ればこわくない」というギャグを大流行させたとき、すぐさま、「競馬予想、みんなでハズれりゃこわくない」というギャグが競馬雑誌に載ったくらいなんだから。競馬予想というのは、ハズれるのが常識になってるんだよ。

 「ラクな世界だなあ」「まあな」と笑い合って旧交をあたためたのだが、じつは、彼の父親(99歳でご健在)も名前が少々かわっていて、小神野滋裕(こじんの・じゆう)というのである。そう「個人の自由」である。珍名親子選手権なら優勝かも。(競馬コラムニスト)

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