巨人、異例のキャンプイン 坂本「ちょっと変な感じ」
巨人主力級のキャンプが1日、始まった。
コロナ禍で、従来と全く様相が違うスタートだ。本拠地・東京ドームに集まった主将の坂本、丸、菅野ら、主力の「S班」15人はそろいのユニホームではなく、個々に違うジャージー姿で汗を流した。人影がない客席に、場内音楽と、時折起こるリラックスした笑い声が響く。「正直変な感じ。家からキャンプに通うことはないから」。坂本は苦笑いした。
それでも、プロ生活15年目の主将は初日から体作りに余念がなかった。巨人の今春キャンプは1、2、3軍と、調整が一任されるS班の4班態勢。「信用されて、チーム(宮崎にいる1軍選手)と離れているのだから、どういう状況でも、いい準備をしなくては」。ノックの捕球練習を軽やかに行った後、フリー打撃で62スイングをこなした。2本柵越えも、思い通りに飛ばない打球には「アー」と天を仰ぐ。神経を研ぎ澄まし、1球1球に挑んだ。
主将として、個々がたくましさを増すことが日本一奪還に不可欠だと信じている。初日のメニューをこなすと、宮崎でキャンプインした若手に向けて、ハッパをかけた。「チームを引っ張る気持ちでやってくれる選手が一人でも多く出てきてほしい」
沖縄での1軍全体合流は16日。32歳は若手の成長を心待ちに、体をきっちり作り上げ、戦闘モードを高めていく。(五十嵐一)