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ブランク苦しむ柔道男子、女子は成長 マスターズ大会で強化委員長「課題つかむことできた」

男子100キロ超級2回戦でウクライナ選手(下)に敗れた原沢久喜=ドーハ(国際柔道連盟提供・共同)
男子100キロ超級2回戦でウクライナ選手(下)に敗れた原沢久喜=ドーハ(国際柔道連盟提供・共同)

 新型コロナウイルス禍の中で開催された柔道の世界ランキング上位者によるマスターズ大会(11~13日、ドーハ)は、日本勢にとって昨年2月以来の国際大会派遣となった。東京五輪代表男女14人のうち、5選手が出場。女子は57キロ級の芳田司(コマツ)が約2年ぶりの国際大会優勝を果たすなど3選手とも決勝へ進んだ一方、男子は100キロ超級の原沢久喜(百五銀行)ら2選手とも2回戦敗退。男女で明暗が分かれた。

 原沢は格下のウクライナ選手に不覚を取った。強引な小外掛けで畳に落ちた際、強打した右肩を負傷したとみられ、抑え込みにすぐに「参った」をした。

 15日にオンライン取材に応じた全日本柔道連盟の金野潤強化委員長は「(100キロ)超級の選手は自分より力の強い相手が(国内に)少ない中で、本来であれば海外の選手と合宿することで精度を上げられるが、現状ではできない。ブランクに対応できなかった部分があった」とコロナ禍の影響を認めた。

 同級の優勝は五輪2連覇中の絶対王者テディ・リネール(フランス)。昨年2月に連勝が154で止まった際には体重過多に映った身長2メートル超の巨体は引き締まり、金野委員長は「落ち着いた試合運びだった。やはりコンディションを上げてくると強いという印象」と約半年後に迫った五輪本番へ警戒を強めた。

 90キロ級の向翔一郎(ALSOK)も2回戦敗退した。男子の井上康生監督は「敗因の一つが試合勘」と振り返り、「実戦を一つでも多く積めるプランニングが必要」とコメント。金野委員長も各代表の希望とコロナ禍の状況次第で、五輪までに2回程度の派遣機会を設けたい意向だ。

 女子の芳田は2019年12月以来の実戦で得意の内股や寝技を駆使し、女子の増地克之監督は「リズムよく足技を繰り出して相手に的を絞らせず、非常に安定した戦いだった」と高く評価した。48キロ級の渡名喜(となき)風南(ふうな)(パーク24)は優勝こそ逃したものの、準決勝では世界選手権2連覇中で過去4戦全敗だった天敵のダリア・ビロディドを撃破。コロナ禍に強化してきたフィジカル面の効果が表れ、増地監督は「これまで耐えきれずに投げられていたビロディドの技を、しっかり対応できて受けきれたことが最大の収穫」とたたえた。

 政府が大会前に首都圏1都3県に緊急事態宣言を発令する見通しとなったことを受け、派遣の可否を再検討。医科学的な見地からの意見も踏まえた上で、五輪に向けた重要な大会と位置付けて踏み切った。金野委員長は「試合感覚や現時点での状況や課題をつかむことが一番だった。その意味では達成できた」と総括した。(田中充)

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