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【人】「一日中、ラグビーをやっている」 天理大ラグビー部を初Vに導いた小松節夫さん(57)

ラグビーの全国大学選手権で初優勝した天理大の小松節夫監督(中央)=1月11日、東京・国立競技場
ラグビーの全国大学選手権で初優勝した天理大の小松節夫監督(中央)=1月11日、東京・国立競技場

 「学生たちの笑顔や涙を見ていると、幸せな気分です」。天理大の監督に就任して26年目での悲願の初優勝にも、自身の目に涙はなかった。有望選手の多くが関東の大学に進学し、「東高西低」が続く大学ラグビー界。関西勢の大学日本一は、自身が在籍していた昭和59年度の同志社大以来36大会ぶりとなった。

 「ラグビーには、体が小さくても関東の強い大学に対抗できる面白みがある」。教え子たちに、こう説き続けてきた。天理大は主力にも、高校時代に全国大会で活躍したエリート選手は少ない。反骨心を力に変える指導の原点には、自身の選手時代の後悔がある。

 天理高では全国大会に出場。高校日本代表でも後の「ミスターラグビー」、京都・伏見工高(現・京都工学院高)の故・平尾誠二さんと同期でプレーしたが、卒業後に海外留学し、同志社大には3年遅れで入った。社会人の日新製鋼でもプレーしたが、年齢や実績で遠回りした気後れもあり、日本代表には届かないまま現役を退いた。

 だからこそ、教え子たちには気持ちで負けてほしくない。そのために「部員全員が『日本一を目指す』と本気で思える」ような環境を整えることに心血を注いだ。平成24年からは帝京大などの強豪校にならって全寮制を敷き、家族とともに住み込んで共同生活を送る。毎朝7時に起床し、部員と一緒に体操をすることから一日が始まる。休日も、海外の試合映像を見て戦術のヒントを探す。

 「それらも含めてラグビー。一日中、ずっとラグビーをやっている」。語り口は穏やかだが、その裏で燃え続けた情熱がついに実を結んだ。 (上阪正人)

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