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バレー女子ケニア代表コーチ・片桐翔太さん 日本からチーム強化を模索

東京五輪出場を決めたときのケニア代表。だるまを掲げ、喜んだ=今年1月(片桐コーチ提供)
東京五輪出場を決めたときのケニア代表。だるまを掲げ、喜んだ=今年1月(片桐コーチ提供)

 新型コロナウイルスの感染が世界的な広がりを見せている。国際協力機構(JICA)青年海外協力隊のメンバーとして、ケニアでバレーボール女子代表を指導する片桐翔太さん(32)も影響を受けた1人。JICAの方針で3月下旬、日本への緊急帰国を余儀なくされた。現在は、1万1千キロ以上離れた現地の代表監督らとインターネットで連絡を取りながら、来夏の東京五輪を見据えチームの強化を模索している。(宝田将志)

 ケニアに感染者が出始めた3月中旬、片桐さんが首都ナイロビの街中を歩いていると、語気鋭く「チャイナ!」「コロナ!」と呼ばれ、石を投げ付けられた。

 「ケニアの人は中国人と日本人の区別がつかない。『コロナ』といわれたのは結構、こたえた」

 米ジョンズ・ホプキンス大によると、3日現在、ケニアの感染者は435人、死者22人。同国では都市間の移動や夜間外出が禁じられ、バレーボール選手たちはチーム練習ができない。

 片桐さんは昨年5月からケニア女子代表コーチに就き、主にフィジカルトレーニングや情報分析の知見を注入した。その甲斐あって、ケニアは今年1月のアフリカ予選を勝ち抜き東京五輪の出場権を獲得。4大会ぶり3度目の五輪に向けてラストスパートに入るところだった。

 しかし、コロナ感染拡大を受け、JICAは76カ国に赴任中の全協力隊員2073人に帰国を指示。片桐さんは今、山形県の実家から、SNSなどでポール・ビトーク代表監督らと対話を続ける日々だ。

 「この状況は半年とか続く可能性がある。『我慢する』と考えると長期戦は戦えない。適応し、ストレスをためない形で頑張っていかないと」

 ケニアの選手たちは、それぞれ走ったり、筋力トレーニングを行うなどしている。「まずは自主的な練習への意欲を削がないようにした」と片桐さん。送信されてきたトレーニング映像のフォームが崩れていても指摘は控えているという。面と向かって話せば伝わるニュアンスや感情も、遠隔地からの英語の文章だけでは伝えきれず、行き違いが生じてしまうのではないかと考えたからだ。

 もちろんトレーニングのレベルアップは計画している。各自でボールを使った練習はできるか、ウェブ会議システムを活用して選手と双方向的な練習は可能か-。感染の状況次第で五輪が中止になる最悪の事態が頭をかすめても、前に進む気持ちは失わない。

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