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【スポーツ記者コラム】大阪国際女子マラソン 東京五輪目指す選手らの気迫を感じた大会

大阪国際女子マラソン優勝から一夜明け、昨日の写真を前に笑顔の松田瑞生=大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪(鳥越瑞絵撮影)
大阪国際女子マラソン優勝から一夜明け、昨日の写真を前に笑顔の松田瑞生=大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪(鳥越瑞絵撮影)

 「ラストランだと思ってぶつけたい」「(この大会が)競技人生ラストでもいいと思っている」-。26日に行われた大阪国際女子マラソンに出場したトップ選手たちの言葉からは、競技人生の全てをかける並々ならぬ覚悟が伝わってきた。

 東京五輪代表最後の1枠を争う「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジ」の指定レースの一つとして開催された今回の大阪国際。3月には最後の指定レース、名古屋ウィメンズも控えており、大阪国際が設定記録(2時間22分22秒)突破を狙う最後の機会ではなかった。それでも、“背水”の覚悟で大阪国際に挑んだ選手らの走りからは、アスリートの気迫のようなものが感じられた。

 その気迫が誰よりも強かったのが、2時間21分47秒の自己ベストで優勝した松田瑞生(みずき)(24)=ダイハツ=だ。昨年9月のMGCでは4位。五輪代表の最有力候補と目されていた分、落胆も大きかったのだろう。レース後、指導を受ける山中美和子監督に抱かれ、人目もはばからずに涙を流す姿が忘れられなかった。

 だからこそ、大阪国際の出場が決まり、初めて取材したときの言葉には驚かされた。

 「大阪で日本記録を狙う」。力強い宣言に固い決意が表れていた。

 練習量も、これまでとは比べものにならないほど多かった。昨年12月上旬から行った米アルバカーキ合宿での月間走行距離は1300キロに到達した。その裏打ちがあったからか、24日の記者会見では、出席した誰よりも自信に満ちていた。

 レースでも、常に先頭集団でペースメーカーと並ぶように走った。30キロ以降は自身よりも自己ベストが速い海外の招待選手を置き去りにして優勝。大きなプレッシャーをはねのけ、前へ前へと進む姿に高揚感すら覚えた。

 初めて担当した今回の大阪国際では、長期間にわたって多くの選手を深く取材することができた。その中で、選手たちの挫折や歓喜の瞬間といった人間模様に触れ、東京五輪への強い思いも聞いた。それだけに、設定記録を突破して東京五輪代表に大きく前進した選手が生まれたことが、何よりもうれしかった。(宇山友明)

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