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【泳ぎそして想う】競泳ヘッドコーチ 平井伯昌 所属強化と代表強化の必要性

競泳日本代表の平井伯昌ヘッドコーチ=9月26日、東京都内
競泳日本代表の平井伯昌ヘッドコーチ=9月26日、東京都内

 所属での強化は個人の能力を上げることがベースになる。私のチームは今、五輪シーズンへ向けた高地トレーニングで、スペインのシエラネバダ(標高約2300メートル)にいる。今夏の世界選手権でメダルを獲得した大橋悠依ら選手8人との合宿生活は大いににぎやか。2016年リオデジャネイロ五輪に最年少出場した女子背泳ぎの酒井夏海が新たに加わり、モチベーションは上がっているようだ。

 今回の強化テーマは「キャパシティー(収容能力)を広げる」こと。陸上トレーニングにおいて、重い器具を使い筋力をつけるウエートトレーニングと、持久力アップが期待されるWattbike(自転車型フィットネス器具)は、平地(国内)と同じプログラムメニューを採用。筋肉量の向上を目指しながら、水中練習ではスタートやターン動作、フォームなどの技術確認を行っている。

 選手たちの疲労度は相当高い。あちらこちらで「疲れたぁ」と声が飛び交う。それでも口にする日本食の回数は普段より少なく、和やかな雰囲気でスペインの食事を堪能できているのは、10月28日の渡航前に十分準備ができていたからだろう。例年より高地順応が早いと感じている。

 海外へ出ると情報交換も活発になる。ここではリオ五輪前から親しいドイツチームのヘッドコーチと一緒になり、練習内容についてしばしば議論。世界選手権の男子1500メートル自由形決勝はすべて欧州選手だったこともあり、長距離選手の強化策について質問をぶつけている。

 もちろん私自身の練習法についても、聞かれたことは惜しみなく伝えている。彼との信頼関係は深まり、20年秋には招聘(しょうへい)コーチとして日本に呼びたい考えだ。

 今回の高地トレも残りわずか。19日に帰国後はすぐ、東京都オープンに参戦し、今月下旬には長野県東御(とうみ)市に新設された高地トレーニング施設(標高約1750メートル)で、日本代表クラスを集めて強化するインターナショナル合宿が待っている。「必ず日本代表になるんだ」という選手たちの帰属意識と、日本競泳陣の結束力を高める狙いがある。

 国内に残ってトレーニングを積んでいた男子個人メドレーの萩野公介も、10日に行われた日本社会人選手権(静岡県富士水泳場)で、日本水泳連盟が制定する強化基準のインターナショナル記録をクリアすることができた。

 来年4月の日本選手権(兼五輪代表選考会)へ向け、所属強化だけではなく、代表クラス内で競り合うことで競技力も上がるだろう。来夏にはチーム一丸となり、持っている力以上の強さを発揮できる日本代表にしていきたい。

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