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米ツアー82勝のウッズ、どん底から偉業達成 被災地を魅了

優勝したタイガー・ウッズ=千葉県印西市の習志野カントリークラブ(戸加里真司撮影)
優勝したタイガー・ウッズ=千葉県印西市の習志野カントリークラブ(戸加里真司撮影)
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 バーディーパットを沈めると、パターを握った左腕を掲げる。大歓声を浴びて右手を上げると、タイガー・ウッズの表情に笑みが広がった。「プレーするのが楽しみな国」と語る日本で、82勝というサム・スニードの大記録に並び、「自分がグローバルプレーヤーであることの証し。米国以外で達成できてうれしい」と誇った。

 千葉県の習志野CCで開催されたZOZOチャンピオンシップは、異例の大会だった。「長い1週間」とウッズも振り返ったように、豪雨のため異例の月曜日開催。当日券がないこともあり、ギャラリーは2563人と、前日(2万2678人)に比べ少なかったが、声援は松山以上に集まった。

 「私が日本に来るときはいつも、多くの日本のファンが駆けつけてくれる。また来年も、この経験ができることを楽しみにしている」。ミスした後に、ピンにピタリとつけるスーパーショットや、日本人ゴルファーでは考えられない飛距離-。スケールの大きい“ウッズ劇場”に、見る人は虜となった。

 米カリフォルニア州出身。幼少期は“天才ゴルファー”としてテレビ出演も依頼された。大学進学前、家近くのゴルフコースで人種差別を経験するなど苦労を重ねた。だが1996年に米ツアー初優勝を果たし、97年に史上最年少の21歳でマスターズ優勝。将来への期待は膨らんだ。

 ところが2009年に不倫スキャンダルが発覚。17年には薬物などの影響下で運転したとして逮捕された。「栄光は過去のもの」と思われた今春、マスターズを14年ぶりに制覇し、不死鳥のごとくよみがえった。

 名手のロリー・マキロイ(英国)は「人々には理解できないこともウッズはやってきた。それは他の選手にはかなわぬ夢だが、彼はかなうと信じて、やってのけた」とウッズの精神力、カリスマ性に舌を巻いた。

 一時、人々には傲慢とも映ったスーパースター。地道に技術を磨き続け、どん底を味わったからこそ、精神的にも成長を遂げた。チャリティーにも熱心で、大会の期間中、台風や豪雨を心配し「みなさん、どうか無事でいてほしい」と何度も口にした。被災地である千葉県を“タイガーフィーバー”が駆け抜けた。(江目智則)

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