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【ラグビーW杯】ONE TEAMの軌跡(下) 世界での戦いどう継続

総括会見に臨む日本代表=東京・明治記念館(山田俊介撮影)
総括会見に臨む日本代表=東京・明治記念館(山田俊介撮影)

 壇上に並んだ31選手の表情はとても誇らしげだった。輝かしい結果を残し、戦いを終えた日本代表。21日に都内で開かれた総括会見で、SH田中(キヤノン)は「継続して強くなるようにしていかないといけない」と訴え、WTB松島(サントリー)は「経験したことを自信にしてやっていければもっと強くなれる」と力を込めた。

 初の決勝トーナメント進出を果たした今大会、日本はアイルランド、スコットランドという欧州の強豪や過去優勝2度の南アフリカと対戦したが、いずれも名前負けすることなく試合に臨めた。

 気後れしなかった理由の一つが世界最高峰リーグ、スーパーラグビー(SR)での経験だ。2016年以降、南半球の強豪チームがハイレベルな戦いを繰り広げるSRに、日本チーム「サンウルブズ」として参戦した経験は、慣れない異国での生活を含め、日本の選手たちの経験値を大きく高め、選手層の拡大にも寄与した。ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)も「SRで4シーズン戦い抜いたことで、選手たちは心身ともW杯で戦える力がついた」と振り返る。

 だがサンウルブズとしてSRに参戦できるのは20年が最後。日本協会は巨額の拠出金要求があったことなどを理由に、21年以降の参戦継続を断念したためだ。

 世界レベルを体感できる新たな舞台として期待された世界トップ12チームによる国際大会「ネーションズ選手権」は昇降格導入への欧州勢の反発もあり、22年の新設が白紙となった。

 この4年間は国際統括団体の後押しもあって次々と実現した強豪とのテストマッチも、相手に「W杯開催地を体感できる」というメリットがなくなればハードルは高くなる。強豪との対戦機会を確保する方策は見えていない。

 国内の強化基盤も揺れている。日本協会は清宮副会長を中心にプロリーグ創設を検討。21年秋の開幕を目指す構想を示している。企業スポーツである現在のトップリーグ(TL)は終了させ、今大会の12会場を本拠地とするチームを募る方針だ。

 ただ、TLの参加チームの中にはプロ化に反対の声もあるといい、先行きは不透明だ。

 築かれた「ONE TEAM(ワンチーム)」を、日本ラグビー界はどう継続、発展させていくのか。課題は山積している。

      

 この連載は奥村信哉が担当しました。

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