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【ラグビーW杯】ONE TEAMの軌跡(中) 躍進支えた多彩なコーチ陣

ラグビー日本代表合宿でコーチの説明を聞く選手たち。右から3人目はジョセフ・ヘッドコーチ=7月、宮崎市
ラグビー日本代表合宿でコーチの説明を聞く選手たち。右から3人目はジョセフ・ヘッドコーチ=7月、宮崎市

 南アフリカとのワールドカップ(W杯)準々決勝を目前に控えた16日、日本代表が使用するウエートトレーニング場のホワイトボードに英語と日本語で問題が書かれていた。「テレサの娘が私の娘の母だったら、私はテレサの何にあたる?」。解答の選択肢は祖母、母、娘、孫娘、テレサ本人の5つ。選手たちはメニューをこなす合間にボードの前に立ち、真剣な表情で考え込んだ。

 正解は「娘」。出題したのはメンタルトレーニングを担当するガルブレイス・コーチだ。心身とも疲弊する試合中の判断力を養う試みで、8月の北海道網走市での合宿から導入されたという。

 フッカー坂手(パナソニック)は、相手の猛追に耐えて逃げ切り、1次次リーグ首位通過を決めた13日のスコットランド戦を引き合いに「試合を通して冷静でいられる。考えて、コミュニケーションを取る上で生きている」と“謎トレ”効果を説明した。

 初の8強入りを成し遂げた今大会、ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)のもとには、さまざまな分野のスペシャリストが集結した。

 コンディショニング担当のジョーンズ・コーチは実戦練習の合間に持久系のトレーニングを取り入れるなど、スタミナ強化に尽力。防御担当のハンセン・コーチが鍛えた2人がかりのタックルは日本の大きな武器となった。

 攻撃担当のブラウン・コーチは元ニュージーランド代表SOで三洋電機(現パナソニック)でもプレー。指導者としてもジョセフHCとともにハイランダーズ(ニュージーランド)をスーパーラグビー優勝に導いた実績がある。三洋時代から薫陶を受けたSH田中(キヤノン)は「次元が違うことを考えている」。精密で意表を突くサインプレーを次々と生み出し、変幻自在の攻撃を支えた。

 1センチ単位の足の動きまでこだわる長谷川コーチが鍛えたスクラムも武器となり、プロップ稲垣(パナソニック)は「(長谷川)慎さんのスクラムが世界に通用すると証明できたのを全員が喜んでいる」と語る。

 8月の網走合宿では、ヤマハ発動機FW陣が1泊2日の強行軍で練習相手を務めるなど、チーム外からの協力もあった。

 「いろんな人たちのサポートがあって、ここまでチームを強くできた」。21日の会見で、ジョセフHCは深い感謝を口にした。まさに関係者が「ONE TEAM(ワンチーム)」となり、たどり着いた決勝トーナメントの舞台だった。

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