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【ラグビーを書く】ビールグラスを右手で持つのは反則だ 大谷次郎

昭和61年の大学ラグビー選手権決勝、明治大対慶応大は引き分けとなり、試合後の交歓会で健闘をたたえ合う両校フィフティーン。左から、慶応大の若林、太田、明治大の南=国立競技場
昭和61年の大学ラグビー選手権決勝、明治大対慶応大は引き分けとなり、試合後の交歓会で健闘をたたえ合う両校フィフティーン。左から、慶応大の若林、太田、明治大の南=国立競技場

 いまラグビーが熱い。ラグビー・ワールドカップ(W杯)は日本代表の快進撃もあり、熱気は高まる一方だ。だからこそ冷えたビールを飲む。

 都合の良いこじつけに聞こえるが、ラグビーといえばなぜかビールなのだから仕方がない。8月21日付の産経新聞でも「ビールも“強豪”ばかり 会場消費サッカーの6倍」と題した記事で、「ラグビーが盛んな国ではビールを片手に試合を楽しむのが一般的」と紹介している。他メディアも「会場周辺はビール不足」などとラグビーファンの“飲みっぷり”を伝えている。

 ラグビーは試合が終わると「アフターマッチファンクション」と呼ばれる交歓会を行い、両チームの選手がビールなどを飲みながら、お互いの健闘をたたえ合うのが慣習となっている。まさに試合終了と同時に敵も味方もなくなる「ノーサイドの精神」といえる。

 「あの日は優勝カップにビールを入れて、みんなで一気飲みをしました」

 つい先日、日本ラグビーフットボール協会の渡瀬裕司理事が、そんなビールに関する思い出を披露してくれた。あの日とは昭和61年1月4日のこと。ラグビー大学チャンピオンを決める全国大学ラグビーフットボール選手権大会の決勝が行われた日だ。

 渡瀬氏は慶応大のフルバックとして出場し、明治大と対戦。結果は12-12の同点で両校が優勝となった。通常なら試合後に抽選を行い、どちらが1月15日の日本ラグビーフットボール選手権大会で社会人トップと対戦するかを決めるが、このときは「せめてきょう一日は、お互いに同時優勝を祝いたい」との提案があり、翌日になった。当然その日は思いっきり美酒に酔った。

 慶応大は抽選で日本選手権への出場権を引き当て、その勢いのままトヨタ自動車を破って日本一のタイトルを獲得する。再び徹底的に飲み明かしたのかと思いきや、「祝勝会が割と早く終わり、その後はおとなしく飲みました」。渡瀬氏ら大学4年生はこれが最後の公式試合だった。「もうみんなと一緒に練習ができない…という悲しさの方が勝っていたから」という。

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