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スポーツクライミングの原田海 「遊び感覚」から競技者に

男子決勝 2位の原田海のボルダリング=石鎚クライミングパークSAIJO
男子決勝 2位の原田海のボルダリング=石鎚クライミングパークSAIJO
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 2020年の東京五輪で新たに実施競技となったスポーツクライミング。日本は、ボルダリングやリードが世界トップレベルで、メダル獲得が期待されている。昨年9月の世界選手権でボルダリング優勝、複合4位に入った原田海(20)=日新火災=もその1人。成長著しい若きクライマーは「今持っている力を出したい」と五輪出場を目指す。

 「遊び」が競技へとつながった。スポーツクライミングと出合ったのは小学5年生のとき。母親が自宅から自転車で約10分の距離にあるボルダリング施設を偶然、見つけてきた。小さい頃から、体を動かすのが大好きだった少年は、すぐに熱中した。「子供って高い場所に登るのが好きじゃないですか。競技が面白かったというのではなく、遊んでいる感覚でした」。今でこそ、全国にボルダリング施設は増えたが、当時は珍しかった。友人に話しても、どんな競技か分かってもらえなかったという。

 通っていた施設も充実していたわけではない。買い替える資金がなかったためか、長年、同じホールド(突起物)を使用。それを定期的に洗浄するため、表面のザラザラした部分が削れ、滑りやすくなっていた。「ツルツルの石がたくさんついているような感じでした。それが、今のキープ力(保持力)につながっています」と力を込める。スポーツクライミングは、ホールドをつかんで体勢を維持する力が求められる。最大の武器は、高校卒業まで通い詰めた故郷の小さなジムで手に入れた。

 高校時代の2014年8月、JOCジュニアオリンピックカップ大会に出場し、ユースB男子リードで5位に入った。初めての全国規模の大会で入賞を果たし、「他にもいろいろな大会に出てみたい」と、本格的にアスリートへの道を歩み始める契機となった。

 着実に力をつけ、昨年9月にオーストリアで開催された世界選手権ではボルダリングで優勝、五輪種目の複合で日本人最高の4位に。「五輪を『狙える位置にいる』というのを確認できて、多少、意識するようになりました」。漠然としていた道が見えてきた。

 今年8月、東京五輪の選考大会を兼ねた世界選手権が八王子で開催される。複合で上位7位以内の日本人最上位者に出場権が与えられる。「スポーツクライミングは対人競技ではない。他人に勝つというよりは、自分のパフォーマンスを出すことに集中したい」。20歳のクライマーに気負いはない。(神田さやか)

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 ■原田海(はらだ・かい) 1999年3月生まれ、20歳。大阪府出身。ボルダリングで頭角を現わし、2015年の全日本クライミングユース選手権優勝、16年のアジアユース選手権優勝。昨年の世界選手権のボルダリングでシニア大会初となる優勝を飾った。身長1メートル69、体重57キロ。神奈川大在学中。

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