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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】42万円安値牝馬の子孫から名馬続出

カルノーマズレディの孫にあたるジェンティルドンナ=2012年5月、東京オークス
カルノーマズレディの孫にあたるジェンティルドンナ=2012年5月、東京オークス

 えっ、この牝馬はそんなにしょぼい経歴だったの?

 馬というのは分からないものだなあという話が、『海外競馬情報』(ジャパン・スタッドブック・インターナショナル)の6月20日号に載っている。

 スコットランド南西部のエアシャー地方にいたカルノーマズレディ(栗毛、1988~2014年)という牝馬についての話である。

 この馬はデビューから3連勝したものの、その後は鳴かず飛ばずで、最後は下のクラスのハンデ戦に出ても通用しなかった。通算17戦3勝。要するに、典型的な早熟馬だったのだろう。

 引退したあと、繁殖牝馬として売りに出されるのだが、当時のいきさつを紹介した英紙「レーシングポスト」によると、売値はわずか3000ポンド(約42万円)だったという。

 ところが、このカルノーマズレディの子孫から、続々と名馬が出現したのだ。それも、スコットランドから遠く離れた日本で。

 カルノーマズレディの孫にあたるジェンティルドンナは、年度代表馬になること2回。桜花賞、オークス、秋華賞の牝馬3冠を制し、ジャパンCを連覇。有馬記念を勝ち、ドバイに飛んでドバイシーマクラシック(GI)も勝った。

 関屋記念を勝ち、ヴィクトリアマイルで人気薄で2着に突っ込んできたドナウブルーも、このカルノーマズレディの孫。

 そして、今年の日本ダービー。2分22秒6というダービーレコードで勝利をさらったロジャーバローズも、このカルノーマズレディの孫なのである。

 こうなると、もう勢いは止まらない。7月9日(火)に北海道・苫小牧のノーザンホースパークで行われた当歳馬のセレクトセール。ここにカルノーマズレディの孫にあたる牡馬(父キタサンブラック)が登場するや、活発な競り合いで、落札価格は1億6000万円。すごいね。

 泉下のカルノーマズレディも、子孫たちの隆盛に、大いに顔をほころばせているに違いない。(競馬コラムニスト)

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