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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】酒で損する人、得する人

 「酒の席では、約束するな」

 「酒の席で出た話は、信用するな」

 競馬新聞に入社して、サラリーマン生活が始まったころ、先輩記者からよく言われた。

 酒の席の約束は、気が大きくなっていて「ええ、大丈夫です」と安請け合いしがち。判断力を欠いているので、よからぬところに足を突っ込む危険があるというのである。いま、大騒動になっている闇営業(反社会勢力の宴会への出入り)にしても、おそらくは、酒席での口約束に端を発したものだろう。

 「近所で飲んでりゃいいんだよ。それから、女性のいないところな。女性のいるところは、怪しげなやつが集まりがちだから」

 これも先輩記者の口癖だった。

 その先輩と先日、久しぶりに飲んだところ、昨年の紅白歌合戦を、NHKホールの最前列で見たという。

 「北島三郎が紙吹雪のなかを登場して、歌手全員で“まつり”を合唱しただろ」

 「ええ」

 「あのとき2、3人の歌手の口に紙吹雪が入って、むせたんだよ」

 「そうなんですか」

 「まつりだ、ごほっ、まつりだ、ごほって」

 それって、もしかして、マツリダゴッホのだじゃれを言いたいだけじゃ…。

 酔った先輩を家まで送っていき、奥さんに聞いたら、案の定だった。「去年の紅白歌合戦? うちでヘラヘラ、お酒飲んでましたよ。最近はおしっこが近いとか言って、どこにも出かけないんですよ。ぐうたら、ぐうたら。困ったもんです」

 酒席は、この先輩のようなウソつきもいるから要注意(笑)。ちなみにマツリダゴッホは、有馬記念を勝ち、オールカマーを3連覇した名馬であります。

 先輩は、奥さんと初めて会ったとき、「不細工な女だなあと思っていたのに、飲んでいるうちに奇麗に見えてきて…。酒は魔物だよ」と言っている。あんな美人の奥さんなのに。先輩は酒で得したクチだと思う。(競馬コラムニスト)

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