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【野球が全部教えてくれた 田尾安志】苦境の時ほど人間性が試される

試合に勝利しタッチを交わすヤクルト・小川淳司監督(左)と原樹理=横浜スタジアム(撮影・長尾みなみ)
試合に勝利しタッチを交わすヤクルト・小川淳司監督(左)と原樹理=横浜スタジアム(撮影・長尾みなみ)

 セ・リーグのワースト記録に並ぶ16連敗を喫したヤクルトが、交流戦に入る直前に長いトンネルからようやく脱した。まだ前半戦。十分に巻き返せる。

 試合を取材しに行くと、小川淳司監督と話す機会がよくある。彼は聞く耳を持った人物。現役時代にスター選手だった監督の中には、プライドが高く「自分に見えているものが全て正しい」という態度の人もいる。小川監督は逆のタイプ。僕と話しているときも「こういう時はどうしたらいいですかねえ」と、指導について意見を求めてくる。考え方が柔軟だし、選手起用に好き嫌いを持ち込まない。今ある戦力を最大限に引き出すための方策を常に考えている優秀な監督だと思う。

 ただ、ヤクルトは良くも悪くも「ファミリー的」な球団のように映る。選手が故障して離脱しても、復帰するまで長い目で温かく見てもらえる傾向がある。巨人や阪神のように、新聞などで不振を大きく書き立てられることも少ない。ある意味で“ぬるま湯”。そこに漬かってしまい、ずるずると連敗が伸びる危険性を抱えているといえる。

 今回のヤクルトのように、連敗が長引いたり、チームが苦境に立ったりしたときに、監督やコーチはどうすればいいのか。淡々と日々の試合に臨んでいてはダメ。選手に刺激を与え、反発力を引き出す努力も必要だ。

 状況に応じて選手を叱ることも、悪いことではない。怒られることによって選手は「なにくそ」という気持ちが湧き、チーム内にエネルギーを生み出す可能性もある。

 例えば、叱ると萎縮する若手ではなく、ベテランの選手にあらかじめ「今日はお前を怒るぞ」と一言断っておき、全員の前で叱責する。そうすると周りの選手たちもぴりっと引き締まり、ムードが良い方向へ向かうことだってある。

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