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山下氏の柔道NPO、13年の活動に幕 イスラエルとパレスチナの橋渡し

柔道教育ソリダリティーの理事長として活動した山下氏。2009年5月には、書籍「プーチンと柔道の心」をロシアのプーチン首相(現大統領)に贈呈した=東京都千代田区(代表撮影)
柔道教育ソリダリティーの理事長として活動した山下氏。2009年5月には、書籍「プーチンと柔道の心」をロシアのプーチン首相(現大統領)に贈呈した=東京都千代田区(代表撮影)

 全日本柔道連盟の山下泰裕会長が主宰する特定非営利活動法人(NPO)「柔道教育ソリダリティー」が3月末で活動を終えた。発足から13年間で、70以上の国・地域に向けた柔道着の寄贈は9560着。畳の寄贈は2316枚にのぼる。柔道後進国への指導者派遣、海外からの選手や指導者の受け入れなど、柔道を通じた国際貢献活動は多岐にわたり、「これほどたくさんの活動ができるとは思わなかった。多くの方々からのご支援とご協力があって事業が展開できた」と山下氏。今後は、男子日本代表監督の井上康生氏が設立したNPOが、活動の一部と山下氏の志を引き継ぐ。

 山下氏が副学長を務める東海大学の国際友好会館(神奈川県秦野市)には、1本のオリーブが育っている。柔道の国際交流で来日したイスラエルとパレスチナの指導者が昨年12月の研修を終えた際、手を携えて「平和」を花言葉とするその木を植えたという。いまもなお砲火を交える両者が握手することは、本来ありえない。その橋渡しをしたのが同ソリダリティーだった。

 海外からの指導者を受け入れ、指導方法を学んでもらうコーチングセミナーは、同ソリダリティーが柱とする事業の一つだ。イスラエルとパレスチナで子供たちに柔道を教える指導者も、ほぼ毎年、1人ずつ招かれている。それぞれの少年柔道チームが招かれ、日本での合宿を通して交流した年もあった。

 一枚の写真に納まることさえもタブーとされるほど両者の相克は深刻だが、「畳の上で戦う相手は敵じゃない。互いに高め合う仲間だ」との山下氏の教えを受け入れ、少しずつ理解し合っていった。「子供たちが世の中をつくる時代には、一緒に柔道ができる環境にしよう」。イスラエル、パレスチナの指導者は毎年、将来の再会を約してそれぞれの郷里に帰っていくのだという。

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