PR

スポーツ スポーツ

【野球がぜんぶ教えてくれた 田尾安志】一生懸命が何かを伝える

キャッチボールをする中日・松坂大輔=12日、中日ドラゴンズ屋内練習場(撮影・森本幸一)
キャッチボールをする中日・松坂大輔=12日、中日ドラゴンズ屋内練習場(撮影・森本幸一)

 春季キャンプで、気がかりな出来事があった。ファンと接触した際に右肩を引かれた中日の松坂大輔投手が故障離脱を余儀なくされた件だ。右肩炎症と診断されて調整が大幅に遅れ、開幕1軍入りは絶望的だという。

 今回は偶然に起きたケースだと思うが、ファンサービスのあり方は難しい。プロスポーツ選手にとって、熱心に応援してくれるファンは大事な存在。ファンにとっては春季キャンプは選手と身近に接することができる機会。キャンプ地を訪れる楽しみの一つにもなっている。選手がファンと触れ合うのを全面的に制限するわけにはいかない。

 一方で、プロスポーツ選手は体が資本。故障につながるような危険は避ける必要がある。二度と今回のような事態が起きないよう、球団は警備態勢を拡充し、安全対策を講じなければならない。ファンにも最低限のマナーが求められる。

 僕も現役時代、身の危険を感じたことがしばしばあった。試合中に至近距離から汚いやじも浴びた。グラウンドに一升瓶が飛んできたこともある。

 中日では一時期、選手の駐車場が一般客の動線の途中にあった。試合が終わって球場から帰ろうとしても、大勢のファンが集まって車を動かせない。選手会長を務めていたので、駐車場を区切って一般客が入ってこられないようにしてほしいと球団に要請した。

 ファンサービスとは、グラウンド外でのサイン会やオフのイベントに参加することではない。いつもファンに温かく接することだけでもない。感謝の思いはプレーで示せる。僕が選手のころは、クライマックス・シリーズのように最後まで日本シリーズ進出が争われる仕組みはなかった。リーグ優勝が決まった後は、どうしても「消化試合」が多くなりがちだった。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ