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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】ギャンブル場と本屋の意外な関係

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 「ギャンブル場のある街の本屋は忘れがたい品ぞろえである」

 そういう法則があるという。

 ああ、いわれてみれば確かにと、何冊かの本を思い出した。

 新橋遊吉の直木賞受賞作である「八百長」をはじめ、同氏の「競馬航路」「逃亡者」「超特急キーストン」が収められた『八百長』(グリーンアロー出版社/1974年発行)を発見したのは、笠松競馬場近くの書店だった。発行されてから30年近くたっていたころのことだが、新品だった。

 もしかしたら店主がここは競馬場に近いから、と何冊か注文したうちの1冊だったのだろうか。

 武智鉄二の『野平祐二は正義の騎士か』(都市出版社/1972年発行)は金沢競馬場近くの書店で見つけた。これまた新品だった。この書店には、非売品であるに違いない『TBS50年史』という分厚い社史まで並んでいた。競馬でやられてスッカラカンになった人が家から持ち込んで「いくらでもいいから」とカネに換えたものなのだろうか。

 とにかく、「ギャンブル場のある街の本屋は忘れがたい品ぞろえである」という法則は実例だらけなのである。

 この法則にお気づきになり、活字にしたのは文筆家の青木るえかさんで、著書『私はハロン棒になりたい』(本の雑誌社/2001年発行)に、「場内の食べ物のうまいギャンブル場はレースも充実している」という法則とともに出てくる。

 青木るえかさんといえば現在、週刊文春「テレビ健康診断」でおなじみだが、実は競馬好きでも有名。『私はハロン棒に-』にも次の記述がある。

 <「競馬場や競輪場で馬券を買って、勝ったり負けたりしたあと、しょぼいホテルにチェックインしてしょぼい定食屋で食事して、商店街の洋菓子屋でオヤツを買い酒屋で飲み物を買い、本屋で本を買い、しょぼいホテルに戻って寝る」、やることといえば判で押したようにコレしかないのだが、この楽しさはたとえようもない>。どうです、真似(まね)してみたくなるでしょ。(競馬コラムニスト)

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