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【昭和39年物語】(49)「栄光」の9月30日…9連勝でトラ逆転V

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 「あの大洋戦の前に選手たちに言うたんです。“何も考えずにやろう”と。選手も必死、私も必死でした。作戦を間違えて、選手の健闘を無にしないように、それだけを思っておりました」。藤本監督はずっと言い続けていた。「大洋に4ゲーム差以上離されんかったらええ。4ゲームなら大洋との4試合に全部勝ったらタイにできるんや」。両者は結局、3・5ゲーム差でぶつかった。わずか「0・5」の差が「タイ」ではなく「逆転」へ結びついたのだ。

 「信じられんかった。最後に9連勝したんやから。ほんま、“神”がかっとったよ」と本間は回想した。実は残り8試合となった9月17日、巨人戦の前夜、藤本監督はたった一人で東京・江東区の「深川不動尊」に参っていた。護摩祈祷(きとう)を受け、チームの必勝を祈願。破竹の連勝は最後まで続いた。長く苦しい戦いの末に勝ち得た栄光-。祝勝会で美酒に酔う選手たちに、あすから南海と「日本シリーズ」を戦う-という思いは、まだなかった。

=敬称略(田所龍一)

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