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屈辱の60連敗の記録も…京大が野球部創部120年の記念誌を発行

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 創部120周年を迎えた京都大学硬式野球部の歴史をまとめた初めての記念誌「京都大学野球部120年史」が完成した。元部員らの回想や過去の戦績などを収録。OB会メンバーら100人以上が編集・執筆に携わった。長い歴史のなかには、リーグ8連覇やプロ野球選手の誕生といった栄光だけでなく、60連敗の屈辱も。編集に携わった関係者は「華々しい戦績ではないかもしれないが、長い歴史のなかでの唯一の記念誌。多くの関係者の熱意のたまものだ」と話している。    (宇山友明)

 「米軍チームと戦った。試合は接戦の末敗れたが、土産にボールをもらった。アメリカ製のボールにその時は、違和感はなかった」(昭和21年卒)

 記念誌はOBらの回想のほか、野球部の歩みなど全8章と資料編からなるB5判の約650ページの大作。全体の5分の1にあたる約140ページにわたり、昭和21年~平成30年に卒業した部員やマネジャーらの思いがつづられている。

 京大にはこれまで記念誌がなく、部OBでもあり、昭和56~57年、平成25~26年の計4年にわたり監督も務めた宝馨部長(61)=京大大学院総合生存学館教授=が中心となり約3年前から編集が行われていた。

 関係者100人以上が執筆に協力。詳細な戦績を調べる作業は困難を極めたといい、「参考にした野球連盟の資料も戦績の情報漏れが多く、図書館で古い新聞を確認するなど気の遠くなる作業だった」という。

 創部は京都帝大時代の明治31(1898)年。関西では同志社大に次ぐ歴史を持ち、戦前から始まった旧関西六大学リーグで2回優勝した経験もある。京滋大学リーグでは昭和38~42年にかけて8連覇。関西学生リーグの通算成績は63勝721敗6引き分け(平成30年秋季戦時点)で、21年から24年には屈辱の60連敗を喫した。

 5年前には投手の田中英祐さん(平成29年に現役引退)が京大初のプロ野球選手となったことも話題となった。田中さんは関西学生リーグで部最高の通算8勝を挙げ、平成26年のドラフト会議で千葉ロッテマリーンズに2巡目で指名されプロの道へ。文武両道の野球選手として注目を集めた。

 実は長い歴史のなかには、それ以前にもドラフト候補がいた。エースで4番として活躍、後に野球部監督も務めた沢田誠さん(昭和63年卒)だ。

 現役時代は通算10本塁打の関西学生リーグ記録(当時)を樹立。立命館大出身の同学年で元ヤクルトの古田敦也氏の記録(通算8本)を上回った逸材としてプロ入りを期待されたが結局、ドラフト指名はされなかった。

 記念誌では、田中さんと沢田さんの軌跡や人柄もつづられており、関係者の一人は「京大からプロ野球選手になるのは、ノーベル賞の受賞より確率が低い。ぜひ2人を紹介したいという声が多かった」と話す。

 記念誌は非売品で、OBや他大学の関係者らに約350冊を配布予定。一般の人も閲覧できるよう、京都大の図書館にも寄贈する。

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