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稀勢の里 力士人生は崖っぷち 験直しの洗髪せず国技館を後に

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初日から3連敗、両国国技館を後にする稀勢の里=15日、両国国技館(早坂洋祐撮影)
初日から3連敗、両国国技館を後にする稀勢の里=15日、両国国技館(早坂洋祐撮影)

 稀勢の里が15日、栃煌山に力なく敗れ、3連敗を喫した。

 負け残りとなった土俵下で結びの一番を見守る稀勢の里。現役続行へ絶望的となる敗戦を喫してなお、満員御礼の垂れ幕が下がる場内の視線を一身に集めたのは、あまりにも残酷なシーンだった。

 名勝負を繰り広げてきた同級生の栃煌山を相手に何もさせてもらえなかった。もろ差しを許して食いつかれ、上体が浮く。下手投げで振られてから寄られてあっさりと土俵を割り、敗戦直後に重大な決意を固めたかのように小さくうなずいた。

 支度部屋では無言を貫いた。2連敗となった前日は髪を洗って風呂場から出てきた。洗髪は力士にとって験直しの意味を持つことがあり、逆襲への強い思いを感じさせた。しかし、この日は髪を洗うこともなく、静かに国技館を後にした。

 昨年秋場所千秋楽から続く土俵に上がっての8連敗は、1場所15日制が定着した昭和24年以降の横綱では単独ワーストとなる。「勝ち星がつけば相撲は変わる」と師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が切望した白星は果てしなく遠かった。

 「いい稽古ができた」と手応えをつかんで臨んだ場所でも横綱の責任を果たせないのであれば、残された選択肢は1つしかない。気力も萎えかけた状態で土俵に上がるのが相撲に対する冒涜(ぼうとく)であることを稀勢の里以上に理解している力士はいないはずだ。(奥山次郎)

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