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【昭和39年物語】(9)村山実という男…「泣きの村山」怒りの猛抗議

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「どこがボールだ。しっかり見てくれ!」と球審に抗議する阪神の村山。捕手は戸梶
「どこがボールだ。しっかり見てくれ!」と球審に抗議する阪神の村山。捕手は戸梶

 太い眉毛に目の下のクマ。浪花節に嘆き節-そしてもうひとつ「涙もろさ」がエース村山実の特徴。とにかくよく泣いた。悲しくて泣き、うれしくて泣き、怒っては泣く。筆者が虎番記者だった昭和63年、永久欠番「11」をつけ、2度目の采配を振るった村山監督は、4月14日の巨人戦(甲子園)でシーズンの初勝利。「勝った…。ほんまにうれしい」と感激してまた泣いていた。

 球界で“泣きの村山”を決定づけた試合が、38年8月11日、後楽園球場で行われた巨人-阪神23回戦といわれている。「あぁ、その試合、オレが絡んでいる」と本間は複雑な表情で振り返った。

 ◇8月11日 後楽園球場

 阪神 000 000 100 2=3

 巨人 000 100 000 1=2

 勝 牧4勝3敗 敗 宮田3勝1敗

 本 長嶋(28)(バッキー)

 七回に1点を返し1-1の同点に追いついた阪神は、その裏から2番手として本間が登板した。だが、いつもの調子が出ない。あっという間に1死二、三塁とされ、代打に池沢が出てきた。ここで前日(10日)の巨人21回戦で2安打完封勝ちしていたエース村山がマウンドに上がった。

 スタンドは大興奮に包まれた。実はその試合で村山は“完全試合”達成まで「あと3人」という好投を見せていた。だが、九回、先頭打者で出てきた代打の池沢に右翼フェンス直撃のヒットを打たれ、大記録樹立を阻まれていた。マウンドの村山も投球に気合が入った。ボールカウント2-2からの5球目、内角低めの速球はきわどいコースにきまった。だが、国友球審の判定は「ボール」。

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