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【オリンピズム 道 東京へ】我慢強いレスリング女王・土性沙羅(1)リオの金メダルは亡き恩師へ

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 夢だった五輪の金メダルを会場で応援してくれた家族と同じくらい、報告したい亡き恩師がいた。五輪3連覇の吉田沙保里の父、栄勝さんだ。小学2年から中学卒業までを指導、最大の武器であるタックルをたたき込んでくれた。

 日本女子代表コーチの栄勝さんはリオ五輪2年前の14年3月11日、都内の強化合宿へ向かう道中でくも膜下出血によって急逝。享年61だった。合宿地で悲報を聞いた土性は涙が止まらないまま、呆然(ぼうぜん)と報道陣の取材を受けた。

 すぐに三重県へ戻り、かつて鍛えてもらった道場に安置された栄勝さんのもとへ駆けつけた。再び団体戦のワールドカップが行われる東京へ。「出場しないだろう」と思っていた吉田の姿があった。悲しみを乗り越え出場した吉田らと日本の優勝に貢献した。

 リオから帰国後、母の祐子さんと墓前に出向いた。「生で見てもらいたかったが、目標の五輪で金を取れた。先生、ありがとうございました」

 生前の栄勝さんは「この道場から沙保里以外に五輪代表を出したい」と話していた。その思いに応えた土性は決してエリート選手ではなかった。むしろ、レスリングを習った当初はセンスのかけらも感じさせなかった。(田中充)

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