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【月刊パラスポーツ】パラカヌー・増田汐里 最高峰目指しこぎ出す14歳

海外遠征にも意欲をみせる増田はポーズをとり、ニッコリ=東京都江東区の旧中川
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 「水彩都市」をうたう東京都江東区の旧中川。一艇のカヌーが風を切り、水面を滑るように進む。こいでいるのは、立正大付属立正中3年の増田汐里。日本障害者カヌー協会の強化育成選手に指定されている14歳のホープだ。「スポーツは私に自信を与えてくれる」。カヌーを通じて世界は広がった。だから、2年後の最高峰の舞台を目指し、さらなる飛躍を期す。(西沢綾里)

 障害者カヌー(パラカヌー)との出合いは、小学5年の秋。江東区主催の2020年東京大会を盛り上げるイベントに参加した際、同区職員でパラカヌー日本代表でもある諏訪正晃(江東区カヌー協会)に「一緒に乗ってみないか」と声をかけられたことがきっかけだった。

 生まれつき二分脊椎症で下半身に障害があり、普段は車いすで生活している。腹筋にもほとんど力が入らない。不安定な水の上で「もしひっくり返って沈んでしまったら…」。初めてのカヌーにびくびくしていた。

 そんな不安を吹き飛ばしたのは経験したことのないスピードで進む爽快感だった。水かきのついた櫂(かい)を左右交互にこいで滑るように進んだ体験が忘れられず、それからは毎週土日の練習会に必ず顔を出すようになった。1年後には健常者に交じり、区の小学生カヌー大会に出場して同年代の男子に負けては悔しがった。

 カヌーの上では練習環境や記録のことをテーマに、多くの仲間と言葉を交わすことができた。「スポーツには健常者と障害者に壁がない」。こう感じたことが何よりもうれしかった。そんな思いに支えられ、中学入学前にはパラカヌーの全国大会に初出場して初優勝。以来、競技に必要な心肺機能を高めるために週2回、「レーサー」と呼ばれる競技用車いすで5000メートルを走ったり、水泳の個人レッスンも受けている。週に1回の体のケアも怠らず、「1週間ほとんど休みなく動いている」。

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