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エタリオウで得たりおう 

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 【おもしろ競馬学 井崎脩五郎】「エタリオウってどういう意味なんだろう?」

 「エタリという国の王様でエタリ王かな。でもエタリという国なんて、あったっけ?」

 バスのなかで、競馬好きらしい若者ふたりが、競馬週刊誌を見ながら話していた。エタリオウとは今週の菊花賞で有力視されている馬の名前である。

 そうか、今の若者たちは「得たりおう」を耳にする機会があまりないかもな。映画でもテレビでも、時代劇で「得たりおう」をよく耳にした。大辞林にも次のような解説が出ている。

 得たりおう(あるいは得たりやおう)=自分に都合よくことが運んだり、承知のうえで物事を受けとめるときに勇んで発する語。

 たとえば「赤穂浪士」で、炭置き小屋に身を潜めていた吉良上野介が、発見されて中庭に引き出された際、吉良の面体を知る者が、「吉良殿に間違いございません」と告げると、浪士のなかから「得たりおう」と声が上がるのを、映画で観た記憶がある。

 今度の菊花賞においても、エタリオウの単勝を買って、見事にトップでゴールインしたら、その瞬間、「得たりおう」と叫んで、絵になると思う。

 エタリオウは最近3走で、次のような好成績をおさめている。

青葉賞   GII 2着

ダービー  GI 4着

神戸新聞杯 GII 2着

 きわめて堅実で、青葉賞は初の重賞挑戦、初の関東遠征だったのに、いきなり2着。ダービーでは上位5着以内に入った馬のなかで最速の上がりを記録。そして神戸新聞杯では、休み明けで体重14キロ増だったが、上がり最速で半馬身差の2着に追い込んできた。

 デビュー以来8戦して【1・5・0・2】(数字は1着、2着、3着、着外の順)という通算成績。勝ったのは未勝利戦だけという1勝馬で、1勝馬はグレード制開始の1984年以降、菊花賞で【0・0・0・25】と未勝利だが、勝てば「最強の1勝馬」と大きく報じられるに違いない。(競馬コラムニスト)

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