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金足農の商業利用にグレーゾーン多数 高野連は新ルール作りに着手

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金足農の商業利用にグレーゾーン多数 高野連は新ルール作りに着手

 金足農がローソンと共同開発した「金農パンケーキ」=8月23日、秋田市  金足農がローソンと共同開発した「金農パンケーキ」=8月23日、秋田市

 また秋田県民の期待が高かった金足農の選手たちによるパレードは高野連の内規で不可。「生徒たちを英雄視することで、誤った感情を植え付けかねない。混乱および事故防止の観点からも禁止」という理由だ。だが選手たちが甲子園から秋田に戻った8月22日には秋田空港(秋田市)で約1400人、その後に凱旋(がいせん)した同校では、約600人もの大観衆が出迎えた。

 翌8月23日に開かれた同校の報告会には約1千人が参集。県外からのファンに加え、地元の小学生たちも集まり、選手たちを生で見て大喜びで「『カナノウ』で野球をやりたい」と目を輝かせた。子供たちにとって一生の思い出になるはずの機会は、正式にパレードを開催した方が混乱は少なかった可能性もある。金足農内にも「パレードはやっても良かった」という声があり、最寄り駅のJR追分駅から同校まで「準優勝の楯を持って、選手たちが『行進』してはどうか」という声は根強くある。

 秋田市の穂積志市長は「第100回の記念大会でもあり、時代とともに変革される許容範囲もある」と高野連の一連の方針に疑問を呈する。政府組織の委員などを歴任する経営コンサルタントの冨山和彦氏は「産学協同の一環として新しい仕組みを作るべきでは。高校野球で金が動くことへの罪悪感は捨てた方がいい。収益を高校野球に還元すれば良い」と話す。

 高野連の竹中雅彦事務局長は「金足農ほどの盛り上がりは近年なかった。商業利用にはグレーゾーンが多いことも確か。新しいルール作りが必要として内部で検討を進めている」と明らかにした。地域貢献に関連するものには、低料金で商業利用を解禁するなどの事例が考えられる。一定の節度を持った「需要と供給」に基づくルールを作り、高校野球のあり方そのものを見直す時期に来ている。

(藤沢志穂子)

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