産経ニュース

【チェックEYE】フランス先手必勝 勝ち方を知る者の戦い 北條聡氏

スポーツ スポーツ

記事詳細

更新

【チェックEYE】
フランス先手必勝 勝ち方を知る者の戦い 北條聡氏

フランス-ベルギー 後半、ヘディングで決勝ゴールを決めるフランスのウンティティ(5)=サンクトペテルブルク(UPI=共同) フランス-ベルギー 後半、ヘディングで決勝ゴールを決めるフランスのウンティティ(5)=サンクトペテルブルク(UPI=共同)

 フランスが権謀術数をめぐらせ、決勝への切符をつかみ取った。

 本命ブラジルを破ったベルギーの強みは、一撃必殺の速攻だ。フランスは、これをまんまと取り上げてしまった。

 自陣にがっちり引いて堅固な守備のブロックをつくる。スペースを消してしまえば、速攻を食らわずに済むからだ。

 守り方も手が込んでいた。あらかじめブロック全体を右側に寄せて、最も危険なE・アザールへの縦パスを封じ込めた。

 しかも、最前列の左を空けて、そこに誘導していく。E・アザールから最も遠い位置にボールを運ばせる魂胆だった。

 攻め手は快足エムバペを走らせる速攻とセットプレーの2本立て。むやみに人数をかけて攻め込んだりはしない。

 そして、後半6分に右CKを、ウンティティが頭で合わせて1-0。待望の先制点を手にした。

 列強同士の争いは先手必勝。決勝トーナメント以降、逆転負けは日本だけだ。強豪に「本気」で守られたら、攻め崩すのが難しいわけである。

 終盤、ベルギーは右外からのほうり込みを徹底。奥の手の「高さ」に望みをかけたが、フランスの堅陣は崩れない。空中戦にも強かったからだ。

 鉄壁の守りは、20年前に初優勝を飾ったフランスを連想させる。当時の主将が現監督のデシャンだった。勝ち方を知る者たちが最後に笑うか。(元サッカーマガジン編集長)

「スポーツ」のランキング