産経ニュース

【高校野球】2年越しの夢舞台 大会歌、見事に歌い切った17歳 長野

スポーツ スポーツ

記事詳細

更新

【高校野球】
2年越しの夢舞台 大会歌、見事に歌い切った17歳 長野

大会歌を独唱した小諸高3年の井沢佳名里さん=長野県・松本市野球場(久保まりな撮影) 大会歌を独唱した小諸高3年の井沢佳名里さん=長野県・松本市野球場(久保まりな撮影)

 雨上がりの長野県の松本市野球場。歓声がやみ、静寂に包まれた球場に、伸びやかな歌声が響き渡った。

 大会歌を独唱した小諸高校音楽科3年、井沢佳名里さん(17)は開会式後、「緊張はあまりしなかった。歌い始めるとあっという間。終わって少しほっとしました」とほほえんだ。

 井沢さんにとってこの日は、2年越しの夢の舞台だった。1年生のときに参加したオーディションでは、緊張のあまり泣き出してしまい落選した。このときのショックもあって昨年は参加を見送り、高校生活最後の今年、一念発起して再挑戦。17人の中から見事選ばれた。

 開会式の当日は、いくらか不安を抱えていた。直前に風邪をこじらせ、完治していなかったのだ。このままでは重ねてきた練習がふいになる。自分と選手たちの思いを重ね合わせて乗り切った。

 「夏のために一生懸命練習してきた球児の前で、弱々しい姿は見せられない」

 風邪を感じさせない力強い歌声で、選手たちへエールを送った。

 多くの観客から脚光を浴びるのは初めの体験だった。「何年先もこの日のことを思い出しそう」。不安に打ち勝った17歳の夏は、深く自身の心に刻まれた。

 「将来は音楽に携わる仕事に就きたい」という井沢さん。やすやすと諦めない心持ちがあれば、きっと引き寄せられるだろう。(久保まりな)

「スポーツ」のランキング