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【柔道】体重無差別の全日本、最軽量級の世界王者、高藤「奇跡を起こす」

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【柔道】
体重無差別の全日本、最軽量級の世界王者、高藤「奇跡を起こす」

 強化合宿で大きな選手を相手に練習する高藤直寿(左)=東京都多摩市の国士舘大  強化合宿で大きな選手を相手に練習する高藤直寿(左)=東京都多摩市の国士舘大

 体重無差別で柔道の日本一を争う全日本選手権(29日、東京・日本武道館)に男子最軽量級の雄が挑む。昨年の世界選手権男子60キロ級王者、高藤直寿(パーク24)。けがのリスクも伴う異例の挑戦だ。伝統の大舞台に立つ24歳は「一つ一つ勝って、奇跡を起こす」と少年のように目を輝かせる。

 「いつか、この小さな体でやってみたかった。五輪金メダルともう一つの夢が『全日本』で戦うことだった」。2020年東京五輪の会場でもある日本武道館。そこで実施される伝統の全日本は、小さい頃からのあこがれだった。

 前年の世界王者に与えられる「推薦選手」で出場権を得た。昨年末のグランドスラム東京大会を制し、4月の最終選考会を待たずに今年の世界選手権代表に内定。「いつまで現役でいられるかわからない」と全日本への挑戦を決断した。

 葛藤もあった。出場選手の多くは重量級で、不利はぬぐえない。けがのリスクも小さくない。「一番の土俵は60キロ級。代表の責任もある。でも、それを上回る思いがあった」。男子代表の井上康生監督は「(推薦選手は)勝ち取った権利。自分で決めればいい」と理解を示してくれた。

 体重は減量前の66~67キロ。技巧派の持ち味を発揮し、いかに体格差をはね返すか。昨年はリオ五輪男子73キロ級覇者の大野将平(旭化成)が挑んで初戦敗退。今大会は同級世界王者の橋本壮市(パーク24)も推薦選手として挑むが、壁は高い。

 高藤は3月の欧州オープンを1階級上の66キロ級で制し、4月19日に公開された代表合宿でも積極的に重いクラスの選手と組み合った。「相手の圧力をどうさばき、利用できるか」。1試合でも多く勝ち上がり、武道館を沸かせる。

(田中充)

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