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【月刊パラスポーツ】「共生社会の実現とパラスポーツ」 産経新聞85周年記念セミナー

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【月刊パラスポーツ】
「共生社会の実現とパラスポーツ」 産経新聞85周年記念セミナー

講演するストローケンデル博士=7日、東京・大手町(寺河内美奈撮影) 講演するストローケンデル博士=7日、東京・大手町(寺河内美奈撮影)

「車いすスポーツの父」さらなる普及へエール

  誰もが違いを認めてすてきに輝ける社会を-。産経新聞社は、2020年東京パラリンピックを控え、パラスポーツ(障害者スポーツ)を通じて共生社会の理解促進を図る産経新聞85周年記念セミナー「共生社会の実現とパラスポーツ」(三菱電機など協力)を東京・大手町で開催した。

 セミナーの第1部ではドイツで「車いすスポーツの父(教皇)」と呼ばれるケルン大名誉教授のホルスト・ストローケンデル博士(コ・イノベーション研究所名誉顧問)が基調講演を行った。

 ストローケンデル博士は、社会復帰のためのリハビリとして始まったパラスポーツの歴史を振り返りながら「スポーツは障害者に対する偏見や同情を打破するツールとなる」と強調。障害を負った際、入院できる期間が短くなった現状をふまえ「帰宅した障害者の孤立を防ぐためにも、スポーツをきっかけに外出機会を作ることが大切」と指摘し、そのための環境を地域レベルで整える必要性を訴えた。

 続く第2部では「日本でパラスポーツが広がるためには」をテーマに、ストローケンデル博士と元車いすバスケットボール日本代表主将の根木慎志氏、日本車いすバスケットボール連盟副会長の常見浩氏によるトークセッションを行った。

 東京パラリンピック開催の決定以降、パラスポーツへの関心は高まり、国や企業などの支援も充実しつつある。ただ「競技人口はこの10年、それほど増えていない。障害者がスポーツに出合うきっかけが少なく、選手発掘と人材育成が課題」と常見氏。

 根木氏も、過去のパラリンピック開催都市では必ずしも大会後に障害者のスポーツ実施率が上がっていないとした上で「パラリンピックを競技者だけのものにならないようにしないと。全ての人にとってどういう価値があるかを考え、メッセージを出した方が良い」と指摘した。

 ストローケンデル博士は「パラリンピックは一般の興味関心を引き出す貴重な機会。この興味関心をパラスポーツの人口の獲得、スポーツ実施率の向上につなげてほしい」とエールを送った。

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