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【陸上】桐生、向かい風日本最高10秒04も「狙っていたので悔しい」

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【陸上】
桐生、向かい風日本最高10秒04も「狙っていたので悔しい」

優勝を決め、スタンドに手を降る桐生祥秀(左)=エディオンスタジアム広島(鳥越瑞絵撮影) 優勝を決め、スタンドに手を降る桐生祥秀(左)=エディオンスタジアム広島(鳥越瑞絵撮影)

 フィニッシュと同時に1万1000人の観衆から一斉にため息が漏れたのは、それだけ歴史的瞬間への期待が高かった証拠である。

 男子100メートル決勝で、桐生は前から吹く秒速0・3メートルの風に抗って10秒04。向かい風での日本最高タイムだが、またも「10秒の壁」は越えられず、「9秒台を狙っていたので、向かい風どうこうより悔しい」と顔をしかめた。

 30メートル付近でわずかにバランスを崩したのが響いた。最高速が出る50~70メートル区間が秒速11・4メートルと、9秒台に到達するためには、もう同0・2メートルほどスピードを上乗せしたかった。それでも10秒0台は早くも今季3度目だ。土江寛裕コーチは「もどかしい」と語ったが、多くのファンに共通する思いだろう。

 今季に入って、桐生はだいぶ自信を付けたように見受けられる。冬期トレーニングの成果で、課題としてきた終盤の減速幅が小さくなり、好タイムを連発。記録への質問が多くなりがちな記者会見でも堂々と受け答えしており、土江コーチも「陸上に向き合って、大人になりつつあるのかな」と成長を感じ取っている。

 今後は5月3日の静岡国際200メートルをはさんで、13日のダイヤモンドリーグ上海大会100メートルに出場する予定だ。「急いではいないけど、(記録は)出せるときに出したい」と桐生。海の向こうで偉業に挑む。(宝田将志)

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