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【黒沢潤のスポーツ茶論】人種偏見の嵐の中 勇気与えるメジャー選手の活躍

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【黒沢潤のスポーツ茶論】
人種偏見の嵐の中 勇気与えるメジャー選手の活躍

 ニューヨーク赴任時代に取材で各地を訪れた際、大リーグの球場を努めて訪れるようにしていた。集まる野球ファンや球場内の展示物に地域独自の文化や特色が色濃く出ており、とても興味深かったからだ。

 五大湖の一つ、エリー湖に面した中西部クリーブランドのインディアンスの球場を訪れたときのこと。スタンド裏側の通路の壁に、ある男性の巨大な写真パネルが掲げられていた。

 憂いをたたえた瞳、苦労がしのばれるしわの多い顔-。日本人に似たモンゴロイド系の顔つきながら、野球帽にユニホーム姿という野球選手だった。

 その名はルイス・ソカレキス(1871~1913年)。巨大パネルの端には次のような文字が刻まれていた。「クリーブランドは、このアメリカ先住民が1897年に(地元球団スパイダーズに)入団したことを記念し、(新球団を)1915年にインディアンスと命名する」

 そう、彼はインディアンス“誕生の父”ともいえるアメリカ先住民だった。

 米国の先住民は1700年代以降、欧州から本格的に流入した白人に迫害された歴史を持つ。米中西部の先住民地域に行けば、あのリンカーン大統領さえも先住民を迫害したと記された看板が随所に建てられ、彼らの苦難が浮かび上がる。

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