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【いざ!リオ五輪 第1部・戦う意味(1)】暴力的指導で信用失墜の女子柔道 指揮官の南條充寿氏、立て直しに尽力

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【いざ!リオ五輪 第1部・戦う意味(1)】
暴力的指導で信用失墜の女子柔道 指揮官の南條充寿氏、立て直しに尽力

柔道女子48キロ級で代表入りした近藤(手前)。「新生・お家芸」の1番手として輝けるか 柔道女子48キロ級で代表入りした近藤(手前)。「新生・お家芸」の1番手として輝けるか

 手元の携帯電話が鳴る。仙台大柔道部で総監督を務める南條充寿は、自宅にいた。「お前、できんか?」。全日本柔道連盟(全柔連)強化委員長、斉藤仁(故人)の声だった。2013年3月16日のことだ。

 同年1月末、女子代表の指導陣による暴力的指導を匿名の女子選手15人が告発。当時の女子代表監督らが辞任し、代表の強化は宙に浮いていた。指揮を執れ-。それが電話の用件だった。

 暴力的指導が明るみに出たのは1月29日。南條が日本女子ジュニアのヘッドコーチとして、後にリオデジャネイロ五輪の代表に入る48キロ級の近藤亜美(三井住友海上)らを率い、海外遠征に出る日だった。往路の機中、南條はワインの小瓶を20本近く空けた。「これから、柔道界はどうなるのか」。不安が胸を満たし、酔いは全く回らなかったという。

 不祥事は暴力的指導にとどまらず、助成金の不適切受給が問題化。全柔連理事のセクハラも表面化し、柔道界の信用は地に落ちた。

 斉藤が男子代表監督を務めた08年北京五輪で、南條は総務コーチを務めた縁がある。斉藤の要請に南條は思わず声を上げたが、女子代表の明日を思えば断れなかった。

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