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【スポーツCatchUp】葛藤、感謝、使命感…駒大・馬場翔大 山の「失速」から1年、挑んだ最後の箱根駅伝

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葛藤、感謝、使命感…駒大・馬場翔大 山の「失速」から1年、挑んだ最後の箱根駅伝

箱根駅伝の復路・戸塚中継所でたすきを9区、二岡康平に渡す駒大8区の馬場翔大(左)=横浜市戸塚区(矢島康弘撮影)

 「5区を走りたい気持ちと、チームに迷惑をかけちゃいけない気持ちで揺れた。最後はチームの役に立ちたいと思い、自分から『8区に』と監督に言いにいった。すごくつらい決断だった」。苦悩と葛藤に直面した日々は、まだ鮮明な記憶として残っていた。

 一方で馬場はこうも言った。「8区に回って間違いではなかったと思う。監督、コーチ、メンバー、マネジャー…。支えてくれたすべての人にありがとうと言いたい」。重い決断を知ったチームメートは彼に寄り添った。マラソン元日本記録保持者で、今年度からチームに加わったOBの藤田敦史コーチは、気分転換に8区の下見へと連れ出してくれた。

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 何より大きな支えになったのが家族の存在だ。3人きょうだいの末っ子。女手一つで育てあげた母親の文子さんを過去2回の山道では見つけられなかったが、今回は母親が沿道で掲げた「翔大」の横断幕がはっきりと目に飛び込んできた。「1人で3人を育てるのがどれだけ大変だったか…。でもほかの子と同じように習い事もさせてくれたし、何不自由なく生活させてくれた」。昼間に事務の仕事をこなし、夕食をつくってからパートに出かける母親の姿に「倒れるんじゃないか」と心配したことも1度や2度ではない。ただ姉を通じて「インターハイとか、大会の応援で、いい観光をさせてもらった」と、母親が自分の走りを励みにしていたことも聞かされた。

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