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【フィギュア】
羽生、ぶっちぎりで世界歴代最高を更新 自身初の4回転2本も成功

衝撃のスコアに会場が大歓声に包まれた。羽生のSPは、自身が持つ世界歴代最高を5点近く更新する106・33点。「ワクワクしながら滑ることができた」。自身初となる2本の4回転ジャンプを組み込んだ高難度のSPを、ほぼ完璧に演じた。
最初の4回転サルコーの着氷を必死にこらえると、続く4回転-3回転のトーループは余裕を持って降りた。さらに後半のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も文句なし。スピンとステップはすべて最高難度のレベル4を獲得し、表現力などを示す5項目の演技構成点も10点満点ですべて9点台を並べた。
レベルアップしたSPに挑むことを決めたのは、自身の今季GP初戦で2位に終わったスケートカナダのエキシビション前の練習だった。4回転ジャンプを次々に感覚良く決め、「もっと挑戦したいという気持ちが強くなった」。将来的に4回転を2本組み込む目標を共有していたオーサー・コーチですら、最初は「もう2本やるのか」と驚いた。練習拠点のトロントに戻ると、すぐに新たな構成で滑り始めてNHK杯へ備えた。