産経ニュース

【陸上】桐生、10秒19V「復活のきっかけになる」

スポーツ スポーツ

記事詳細

更新

【陸上】
桐生、10秒19V「復活のきっかけになる」

男子100メートル決勝 10秒19で初優勝した桐生祥秀(左)=ヤンマースタジアム長居

 世界選手権代表の大瀬戸、長田を中盤までの加速で引き離した。トップでフィニッシュした桐生の表情に浮かんだのは穏やかな笑み。「ほっとした。10秒19では復活と言えないけど、復活のきっかけになるレースだった」。故障を再発させずに勝つことを最低限の目標にしていたという。

 5月末に右太もも裏を痛め、世界選手権を棒に振った。同学年の20歳、ブロメル(米国)とデグラッセ(カナダ)が100メートルで銅メダルを手にして笑うのをテレビで見た。「一番刺激になった。どんどん先に行ってしまっている」。トラックに立てない自分がもどかしかった。

 「すごくきつい3カ月だったと思う。(仁川アジア大会を故障で欠場した)去年よりつらかったのでは」と土江コーチ。今季は3月に追い風参考ながら9秒87をマークし、飛躍を予感させただけに落差は大きかった。

 桐生は故障後、朝食をしっかり採るなど生活を見直し、坂道の走り込みを中心に体と心を戻していった。この日、学生日本一にはなったが、まだ状態は「50%」。トップスピードはさらに速く、長く持続できる余地があるという。

 「日本で負けているようじゃ、世界で戦えない。リレーも含め日本には桐生がいないと駄目だというくらいの存在になりたい」。いわし雲が高く浮かぶ空の下、リオデジャネイロ五輪の夏に向け、再び前へと進み出した。(宝田将志)

このニュースの写真

  • 桐生、10秒19V「復活のきっかけになる」

「スポーツ」のランキング