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【新国立競技場】900億円違う2つの見積もり 文科省資料で判明 情報共有も杜撰、第三者委での徹底調査困難

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【新国立競技場】
900億円違う2つの見積もり 文科省資料で判明 情報共有も杜撰、第三者委での徹底調査困難

新国立競技場整備計画経緯検証委員会で挨拶する下村博文文部科学相=7日午前、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)

 白紙に戻った新国立競技場の整備計画策定の経緯を検証する第三者委員会の初会合で7日、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)が設計側と施工側の間で総工費が900億円も異なる2つの見積もりを文部科学省に報告していたことが分かった。一方、見積もりが大幅に乖離(かいり)する異常事態の解決に向け、共同歩調をとるべき文科省とJSCとのずさんな情報共有も判明、対応の鈍さが改めて浮き彫りになった。

 2つの見積もりの存在は、文科省スポーツ・青少年局が第三者委に提出した資料で明らかになった。

 資料によると、JSCは今年1~2月、施工予定者のゼネコン側から実施設計図に基づく総工費が3千億円以上になると報告を受けた。一方、JSCと設計会社は基本設計時の1625億円を基に資材高騰分や消費税率の引き上げ分を上乗せし2100億円と試算、2月13日に2つの見積もりとともに「(金額の)乖離を収めることは困難と想定される」と文科省に報告した。

 文科省からコスト削減などの指示を受けたJSCは具体策の検討に着手。3月下旬にはゼネコン側からラグビーW杯に間に合うよう開閉式屋根や可動席などを五輪終了後に後回しにする提案を受け、検討の結果、その案を文科省に報告。4月にはJSCの河野一郎理事長が正式に下村博文文科相に報告した。総工費は最終的にゼネコン案の見積もりを基に、2520億円となった。

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