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【世界水泳】「来年良い結果を出す責任がある」 星、堂々と輝く金 平井コーチは「羊の皮を被った狼」

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【世界水泳】
「来年良い結果を出す責任がある」 星、堂々と輝く金 平井コーチは「羊の皮を被った狼」

水泳の世界選手権の競泳女子200メートルバタフライを制し、スタンドに手を振る星奈津美=6日、カザニ(共同)

 光ったのは世界舞台で動じない強さ。最初から最後まで己を乱さなかった。女子200メートルバタフライで、星のように輝く日本女子初の金メダルを手にした24歳は「理想のレースができた。ホッとしました」。いつもと変わらない、おっとりとした口調ではにかんだ。

 周りが見えていた。最後に入場したコース紹介で仲間の応援に大きく手を振った。

 号砲。前半100メートルを4番手で折り返す。先行する選手が「落ちてきた」と感づいたのはその直後だった。ペースを上げ、首位に立った残り25メートルで一気に加速。2位に体一つ分の差をつけた。

 誰よりも努力をした。昨秋、持病のバセドー病を完治させるために甲状腺を全摘出。医者に伝えられた約1カ月の静養期間を1週間前倒しして、東洋大で指導する平井伯昌コーチの門を叩いた。

 手術によって体力と技術は奪われていた。復帰レースは自己ベストから5秒落ち。わずか半年前のことだった。「不安」を口にしながらも、北島康介や萩野公介から刺激を受けている自分があった。今大会前の高地合宿でも一切の妥協をせず、極限まで追い込んできた教え子を、平井コーチは「芯が強い。世の中、狼の皮を被った羊が多いが、彼女は羊の皮を被った狼だ」とたたえた。

 今大会は、複数のライバルが故障するなど恵まれた戦いでもあった。指揮官が予想するリオ五輪の優勝ラインは2分3秒台。代表権を得た星は「本当にここからが大事。この条件を生かして、来年良い結果を出す責任がある」と力強く宣言した。(青山綾里)

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