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【スポーツ異聞】韓国テコンドーに五輪種目入りで先を越された空手界 流派の争いを乗り越え「必殺技」を編み出せるのか?

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【スポーツ異聞】
韓国テコンドーに五輪種目入りで先を越された空手界 流派の争いを乗り越え「必殺技」を編み出せるのか?

空手の五輪実施に向け気勢を上げる世界空手連盟のエスピノス会長(左から5人目)ら=3月25日、東京体育館

 日本が世界に誇る空手の動向から目が離せない。世界的な知名度とは裏腹に五輪種目に縁遠い存在だったが、ここに来てルールの標準化で「歴史的和解」が交わされるなど五輪種目を目指す動きが活発になってきた。しかし、流派ごとの“覇権争い”が完全に収まったわけではない。何よりもテコンドーに五輪レースで先を越された痛手は大きい。「弟分」に逆転の憂き目をみた空手界が“一撃必殺技”を繰り出せるか。

大山倍達の絶大な影響力

 空手は琉球(沖縄)が発祥で、競技人口は世界に数千万人ともいわれる。海外に居住する日本人指導者や本国に帰国した外国人修行者がその普及に尽力。破壊力のすさまじさから「寸止め」を基本ルールとしてきた。

 一方、史上最強の空手家といわれる大山倍達が興した極真空手は「実戦」を標榜(ひょうぼう)し、フルコンタクトで戦う試合を強行した。大山といえば、人気漫画「空手バカ一代」の主人公にもなり、没後20年以上たった現在もファンの間で「伝説」として語り継がれている。

 寸止め派とフルコンタクト派-。「真逆」ともいえる二大派閥が競合することで、組織的にも思想的にも“冷戦”のような状態が続いてきた。柔道や剣道に比べると、流派ごとの組織の脆弱さは否めず、新流派の乱立は収束するどころか混乱を極めた。

「歴史的和解」とは別の動き

 ところが、東京五輪の招致が決定して以降、空手界に五輪種目入りを目指す連携・協調の動きが出てきた。寸止めの「全日本空手道連盟」(全空連)とフルコンタクトの「極真会館」がこの4月、長年の対立関係にピリオドを打ち、東京五輪入りを目指して団結していくという歴史的な会見を行った。両者は五輪では寸止めを採用することで一致、極真側が譲歩する形になった。

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