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【産経抄】競歩は日本のお家芸 3月17日

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【産経抄】
競歩は日本のお家芸 3月17日

 俳聖、松尾芭蕉が幕府の隠密だった、との説がある。根拠のひとつが、並外れた健脚だ。芭蕉は1689年に江戸・深川を出発し、東北から北陸を経て、大垣(岐阜県)まで、156日間、600里(約2400キロ)に及ぶ旅をしている。

 ▼芭蕉の死後に刊行された『おくのほそ道』によると、46歳の芭蕉が1日50キロ以上歩く日もあったというのだ。ただ、当時の人はそれほど驚かなかったかもしれない。

 ▼『東海道中膝栗毛』の弥次さん喜多さんも、江戸を出て最初の夜は戸塚宿、次は小田原に泊まっている。つまり、1日目は約42キロ、2日目も約40キロ歩いた計算である。日本人はもともと歩くのが得意だった。とすると、今回の大記録にも納得がいく。

 ▼15日、石川県能美市で行われた全日本競歩の男子20キロで、地元出身の鈴木雄介選手(27)が世界記録を樹立して、優勝した。五輪で実施される男子の陸上競技では、50年ぶりの快挙である。北陸新幹線開業で盛り上がる故郷に、大きな花を添えた。

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