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【相撲よ(中)】「国技なんて言えない」 歌舞伎役者・沢村田之助氏(82)

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【相撲よ(中)】
「国技なんて言えない」 歌舞伎役者・沢村田之助氏(82)

沢村田之助氏(藤原翔撮影)

 しょっちゅう、国技館には足を運びました。まだ沢村由次郎を名乗っていた頃に館内放送で「沢村由次郎さん、至急歌舞伎座にお戻り下さい」と呼び出されたこともあります。飛んで帰ったら、先輩が病気で代役として舞台に出ましたよ。

 横審の委員をやってましたから、いまだに各部屋から番付が送られてきます。悔しいのは外国勢ばかり、ということ。国技館に(日本出身力士の)優勝額が一枚もないんだもん。外国人もけっこうですが、これじゃあ国技なんて言えません。

 横審では「年4場所ぐらいにしてはどうか」と、何度も北の湖理事長に申し上げてきました。今のように本場所が1カ月おきではけがが治りません。たとえ治っても体を鍛えられません。やっとけがが治って出てきて、いきなり稽古しろっていうのも無理があります。本場所を減らした分、地方への巡業を増やして、もう少し日本人の開拓をしてほしい。

 いま土俵では、みんな、はたたいたり引いたりばかりですね。決まり手は48手どころか15手ぐらいじゃないですか。昭和14年春場所に全勝優勝した出羽湊が大好きでした。業師だったから。技というのは相撲の醍醐味です。

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