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【日本スプリントの挑戦(8)】腰の痛みのその先へ 山県亮太の“長い冬”(上)

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【日本スプリントの挑戦(8)】
腰の痛みのその先へ 山県亮太の“長い冬”(上)

 米国のフロリダ半島とキューバを望むバハマ。この大西洋に浮かぶ小さな島国で、来年の世界選手権(北京)の出場権を懸けた第1回世界リレー選手権が5月24、25日の2日間にわたって開催された。

 桐生祥秀(東洋大)や大瀬戸一馬(法大)ら日本男子代表チームが現地で調整に入った頃、山県亮太(慶大)は横浜市港北区の日産スタジアムにいた。関東学生対校選手権に出場するためである。

 2012年ロンドン五輪400mリレーの1走が今回、メンバーから外れたのは腰痛により調整が遅れたからだ。

 世界リレーについて報道陣に聞かれると、落ち着いた口調でこう言った。

 「気になるけど、焦ってどうにかなる訳じゃないので」

左足の指に力が入らない…

 山県の体に異変が起きたのは昨年9月。200mを走った日本学生対校の翌朝だった。

 「ベッドから起き上がれなかったですね、痛くて」

 しばらく安静にしていれば治まるかと思っていたが、なかなか痛みは引かない。特に前屈すると激しく痛んだ。「これ、スターティングブロックを蹴れるようになるのか」。不安と我慢の日々が始まった。

 最初に状況が変化したのは、2月に豪州で行われた日本陸連の合宿だ。帯同したスタッフによると、山県は当時、かなり体の左右のバランスを崩した走り方をしていたという。

 そんな折、砂川祐輝トレーナーから腰痛に効くとされる「マッケンジー体操」を教えてもらい、試しにやってみた。

 うつぶせで背中の力を抜き、腕の力だけで上体を起こし、戻す。体の上げ下げはゆっくりと、それぞれ3秒ずつかける。10回2セットを1日4回。腕が張って、これ以上はできない。

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