記事詳細
【スポーツ異聞】
「ジャパニーズ・オンリー」の品位 ファンである前に問われること
本場・ブラジルでは、サッカーは「生きるための戦術」といわれる。日本人とはサッカーとの距離は異なり、良きにつけ悪しきにつけ“ずるがしこい”選手が多いといわれる。経済的に豊かでない南米では、サッカーは貧困とともにある。フィールドは90分間、生と死を賭けた戦場と化す。
「熱狂」という名のもとに
サッカーのような熱狂的な世界とは一線を画す武道の世界においても、まれに“侮蔑的行為”が起きることを紹介しておきたい。
2012年イタリアで開催された剣道の世界選手権。男子団体戦で日本は順当に勝ち進み、決勝の相手は最大のライバル韓国。世紀の対決が始まる前から異様なムードが漂っていた。張り詰めた雰囲気は、日本に「一本」の旗が揚がるにつれて最高潮に達していく。
次の瞬間、あってはならないことが起きた。韓国側の観客が総立ちになり、審判に向かってブーイングを浴びせたのである。観客席の後押しを受けるかのように、韓国の選手も礼儀を欠き、態度を豹変させた。
五輪種目をあえて「拒否」
剣道では勝負が決した後、両者が竹刀の剣先を合わせながら「蹲踞」(そんきょ)の姿勢を取るのが暗黙のルール。ところが、敗れた韓国人選手は10秒以上、この当たり前の「儀式」をないがしろにして応じようとしなかった。日本の優勝で大会は幕を閉じ、日本はお家芸の面目を保ったが、後味の悪い決勝戦になってしまった。
