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【ソチ五輪】
ロシアの強さ誇る豪華聖火ランナー 強者たちが“アンカー”
【ソチ=榊輝朗】白鳥の首のように優雅な曲線を描く聖火台を、次々と炎が駆け上がっていった。頂点にたどりつき、大きくなると客席からは大歓声が上がった。4年に一度の祭典を見守る火がともった。
点火したのは、ソ連時代に活躍したフィギュアスケートペアのイリーナ・ロドニナさん、アイスホッケー男子のウラディスラフ・トレチャクさんの2人で、ともに五輪を3度制した名選手。スポーツ界に君臨したソ連時代の象徴に映った。
2人までのリレーもまた豪華だった。競技場内に聖火を持って最初に姿を現したのは女子テニス界のスター、マリア・シャラポワ。引き継いだのは、陸上女子棒高跳びの女王で今大会の選手村村長も務めるイリーナ・イシンバエワだった。
さらにレスリング男子で五輪3連覇を果たし、「人類最強の男」と呼ばれるアレクサンドル・カレリン、新体操の五輪金メダルスト、アリーナ・カバエワとつないだ。多彩な競技で活躍するロシアが誇る顔ぶれに、場内は熱気であふれた。
新旧時代を代表する6人は、ロシアの「強さ」そのもの。前回バンクーバー五輪は金メダル3個に終わる惨敗だった。初めて開催する冬季五輪で“復権”を宣言するようなリレーだった。