【再び夢舞台へ】ママアスリート、谷真海の挑戦 新シーズンへ「体幹強化を本格化」 自分との闘い続く - 産経ニュース

【再び夢舞台へ】ママアスリート、谷真海の挑戦 新シーズンへ「体幹強化を本格化」 自分との闘い続く

5月12日の横浜での今季初戦に向けてトレーニングに励む谷真海(4月、東京都内)
 トライアスロンが自然相手の競技であることを再認識させられたのは、今季初戦に予定していた沖縄・石垣島での大会(4月15日)の中止だった。谷真海は前日、用具一式を持参して飛行機で東京から現地入り。当日朝はウオーミングアップも行ってレースに備えたが、直前になって悪天候を理由にアナウンスが入った。
 帰京後のトレーニングも修正を余儀なくされた。翌週明けからの1週間は当初、疲労回復などリカバリー中心のメニューを組む予定だった。しかし、石垣島でのレース中止により、プランは変更。5月12日の世界シリーズ横浜大会へ照準を定め、もう一度ギアを入れるための“助走期間”は、体幹強化の厳しいメニューへと変わった。
 東京都港区にあるトレーニング施設「森永製菓トレーニングラボ」。今年2月に開催された平昌五輪スキージャンプ女子で銅メダルを獲得した高梨沙羅(クラレ)ら他競技のトップアスリートも通う施設でのトレーニングは3年目へ突入した。
 約1年前、谷は股関節のスムーズな動きの習得を目指していた。右が義足の影響で、体を動かすとき、やや重心が後ろに傾く癖の修正が課題だった。週1~2回、継続的に積み重ねたトレーニングは進化を遂げていた。
 トレーニングを担当する浅井利彰さんは「股関節の正しい動作ができるようになり、現在はより効率よく力を動きへ伝えるため、体幹強化を本格化させている」と説明する。股関節の動きで生み出す力を強い体幹が受け止めることで、地面から受ける反発力でより強く前に蹴り出すことができたり、バイクをこぐ強さにつなげたりすることが可能になるという。
 腹筋、背筋…。さらに股関節と体幹を連動させた動きで鍛えるトレーニングでは、これまで両足をついてしかできなかった動きを、片足を浮かせてより負荷がかかる状態でもこなせるようになった。
 体幹が弱いと、ランやバイクで正しい姿勢が保てず、姿勢が崩れてしまう。しかし、日々の強化によって1年前よりも練習量、質ともに大幅にアップ。1回の練習でバイクは3時間、ランも1時間以上、体幹を意識した正しいフォームで継続できるようになった。
 競技に本格転向した昨季は優勝した世界選手権を含めて5戦全勝で終えた。勝ち続ける中で、いかに内容を見つめてそこから課題を探っていけるかは今季も続くテーマになる。2020年まで残り2年となる新たなシーズン。戦いは早朝の横浜で幕を開けた。(運動部 田中充、写真も。掲載随時)