3区・山本修二、エースの仕事 若い力で東洋大往路V

箱根駅伝
快走する東洋大の3区・山本修二=午前11時10分、平塚市(代表撮影)

 青学大の“2枚看板”の1人、田村がじりじり背後に迫ってきた。戸塚中継所で22秒だった差は3区12キロ付近で8秒。それでも、逃げる東洋大の山本は強気だった。

 「区間賞を取るのが自分の仕事。追い付かせてから突き放すのではなく、絶対に追い付かせない」。

 懸命の踏ん張りでリードを再び広げ、最後は46秒差に。区間歴代5位となる1時間2分17秒の快走。3大駅伝で過去6度区間賞を獲得している田村との直接対決を制し、レースの主導権を握ることに成功した。

 「他大のエースに山本をぶつけて勝たないと勝算はないと思っていた」と酒井監督。出雲(3区)、全日本(4区)とも区間2位だった3年生は見事、初の区間賞で指揮官の期待に応えてみせた。

 青学大に3年連続で優勝をさらわれている東洋大だが、ここに来て逆襲の“芽”が出てきた。今年の1年生は競技への意識が高く、各自練習の月曜日に全員で集まり、体幹トレーニングなどを実施。あおられた上級生が練習の質を上げる好循環が生まれている。

 この日のチームも若い。1区区間賞の西山、落ち着いた走りを見せた4区の吉川、5区の田中の3人はまだ1年生。2区で神奈川大のエース、鈴木に競り勝った相沢も2年生である。

 「僕が引っ張っているのか、引っ張られているのか分からないくらい。頼もしい後輩です」と山本は笑った。鉄紺の再興は遠くない。そう予感させる往路優勝だった。(宝田将志)